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こんにちは。
斜陽館は文豪太宰治の生家です。
斜陽館のある青森県五所川原市金木は4月下旬から5月の連休、桜の開花で町全体が賑わって一人旅をしてもなんだかワクワクドキドキする観光スポットへと変身します。
今回はそんな斜陽館を御紹介します。
太宰治の人生
太宰治は明治42年6月19日にこの斜陽館(旧津島家)に生まれました。
津島家は当時から金木一帯では大変な名家で太宰治の父親は政治家だったので、小さなころからこの広々としたお家で豊かな生活を送っていました。しかし、太宰治は早くに母親を亡くしているために、母親からの無償の愛というものにあこがれを持っていたとされています。
こののち太宰治は尋常小学校、中学校、高校、帝国大学まで進みますが、尋常小学校以外はすべて下宿先から通っていたため、この斜陽館(旧津島家)に太宰治が居住した期間でした。
しかし、太宰治の孤独感はこの広々とした立派な屋敷の中で生まれと言われています。
昭和23年、太宰治は東京の玉川上水で入水自殺し38歳の若さで亡くなりますが、彼が中学校在学中から執筆し続けてきた作品は今で多くの人々に影響を与えています。現在でも太宰治の誕生日になるとお祭りが行われ、文学ファンが集まり、大変な賑わいを見せます。
斜陽館(旧津島家)について
斜陽館(旧津島家)は和風建築と洋風建築の混ざった造りになっています。
庭園は和風の回遊式庭園で池を中心に様々な植物が植えられています。建物の1階部分は畳敷きのお部屋がいくつも繋がってどの仕切りにも見事な障壁画が描かれ、どの部屋にも床の間が設えてありそのどれにも見事な掛け軸や美術品が展示されています。
2階部分は階段と同じく洋風の内装が広がっているかと思いきや随所にはやはり素晴らしい障壁画のお部屋が!
そのお部屋は太宰治の小説の中にも登場した一室とのこと。他の部屋にも一室一室きちんとした説明書きがされており、学芸員さんの熱心さが伝わってきます。
また、6月の太宰治生誕祭の季節には特別展も行われ、太宰治ファンの方々にはたまらないイベントの1つになっています。
斜陽館のお祭り
斜陽館とその周辺では春、桜が咲くころに金木桜まつりが行われます。
ゴールデンウィーク、日本の桜百選に数えられる県立芦野公園には約125ヘクタールの敷地内にソメイヨシノやサトザクラなど約2200本の桜が咲き観光客の目を楽しませてくれます。
また、6月の太宰治生誕祭が過ぎると津軽三味線の演奏がメインの仁太坊まつり、金木登山囃が行われます。どれも、太宰治の文学と同じくらい魅力的なイベントです。桜の季節だけでなく津軽三味線の演奏も聞きに来てください。
太宰治の作品
太宰ミュージアムに太宰治の作品の生原稿などは展示されていません。展示されているのはここまでご紹介してきた生活物資や調度品のみです。
そのため、太宰治の作品をあまり知らない人にとってはただの重要文化財に指定されている古い名家です。そこで、旅の間金木の街中にその一端を見出そうとしましたが、なかなか見つけ出せず。
残念に思っているとなんと、金木駅より乗車した津軽鉄道の車内に『太宰治名言集』があります。同じく車内にはこの本に載っている名言が広告になって貼られています。
太宰治を知らずに桜前線を追って青森まで来た方は五所川原駅より津軽鉄道に載って太宰治の基礎知識を得るのもいいかもしれません。
太宰治ゆかりの地めぐり
この金木には他にも太宰治ゆかりの場所がまだまだ沢山あります。
太宰一家が過ごした旧津島家新座敷、幼少の頃散歩で訪れた雲祥寺、日曜学校が開催された南台寺は斜陽館を含めても2時間30分ほどで回ることができます。
是非、太宰治の足跡を追って楽しい観光の一時をお過ごしください。
金木名物シジミラーメン
太宰ミュージアムのある金木はシジミが名物の十三湖(じゅうさんこ)の近くにあります。津軽鉄道の金木の駅のレストランではシジミラーメンなどこの地域の特産品を使ったメニューが提供されています。
今回戴いたのは、シジミラーメンと食べても口から臭いのしないニンニクを使ったニンニク入り餃子、青森県産のリンゴを使用したリンゴ餃子でした。太宰治が食べたかは定かではありませんが、金木に来たら一度は食べてほしい一品でした。
シジミラーメンは味噌味と思いきや塩味でシジミの黒い貝殻とわかめが具に入っていてさながらシジミが十三湖で生きていた時を彷彿とさせます。味は全体的にヘルシーでした。
肝臓に御心配のある方はスープまで味わっていただきたいです。餃子は5つずつ来ますので、一人で行くなら昼食にはニンニク餃子、お茶をするならリンゴ餃子がおすすめです。
両方とも大きさは一口から二口くらいで食べられますので何人かで行かれるなら両方注文すると良いでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。皆様のご参考になれれば幸いです。
今回の観光地はココ↓です。