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こんにちは。
福島県と栃木県の境界が近い所に下野街道の宿場町であった『大内宿』があります。
『大内宿』は現在重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
今回はそんな『大内宿』を御紹介します。
『大内宿』の歴史
『大内宿』の歴史は江戸時代に始まります。下野街道は会津藩主が江戸に参勤交代する際通る道であったと同時に物流の道であったことから『大内宿』は栄えました。その後も当時の生活や風習を残したまま『大内宿』はその姿を変えることなく明治・大正時代を歩み続きました。
しかし、『大内宿』の最も大きな特徴である茅葺の屋根を修繕する職人の減少と生活の便利化を望んだ住民達によって一時は存続が危ぶまれたものの、昭和40年代ごろ強い保存活動により200年以上建ち続ける茅葺屋根の民家はこれから先も守られることになりました。
現在民家の多くは飲食店や土産物売り店、資料館になっています。
昭和55年になって日本の伝統的な街並みを保存し後世に伝えようという取り組みにより、重要伝統的建造物群保存地区の選定が行われるようになりました。
一番最初に登録されたのが、秋田県の角館の武家屋敷群やその他数件でいたが、この『大内宿』も翌年の昭和56年に保存地区に選定され、『大内宿』を支えた方々の力によって建物の保存と観光地化が実現しました。
これらのことは街の資料館の展示によって明らかにされている所ですが、伝統的建造物の保存に関してはまだまだ学会でも議論の余地を残している所で、住民の方々の生活の便利化と伝統的建築技法の伝達を共存できる方法が編み出されることを今後の研究と制度改革によって得られることを期待したいと思いました。
『大内宿』のグルメ
『大内宿』には一風変わった名物があります。それが一本ねぎそばです。その名の通りそばを生の長ネギ一本で食べるという、非常に食べにくいものですが、このそばが細く長ネギの辛みとよくマッチしてなかなかの逸品になっています。
また、辛いねぎに反して蕎麦以外のメニューの玉こんにゃくやういろうなどは甘かったり醤油味がきいてるので是非一緒に頼まれて辛みと甘みと旨みの三重奏をお楽しみいただくのも良いかもしれません。
この他に白髪ねぎのたっぷり乗ったねぎそばやただのざるそばなど盛りますので、一本蕎麦はちょっと食べにくそうという方でも、お店を選ばずにふらっと入って戴いて、メニューを選んで戴いてもけして損をすることはりません。
これらのメニューは大内宿のほぼすべての飲食店で食べることができます。
『大内宿』の守り神
村の社である高倉神社は高倉以仁王を祀った神社です。これは『大内宿』の名前を付けたのが後白河天皇の第二王子である高倉以仁王であったという言い伝えに由来しているようです。
境内に入っていくと天高くそびえたつ杉の木が何とも言えない神聖な雰囲気を生み出していて、この境内には確実に人の力では到底触れることのできない何かがいることを知らせてくれていました。
パワースポットは沢山ありますが、ここまでひっそりと神聖な空気を持つ神社はもうそう多くはないと思います。是非、大内宿をずっと見守り続けたこの神社に神力を分けてもらうと良いですよ。
『大内宿』の歴史を伝える
『大内宿』の中心に『大内宿』の歴史を伝えてくれる歴史資料館があります。資料館の中には昔『大内宿』で使われていたであろう古民具や伝えられてきた調度品、生活用品などが展示され、建物内は江戸時代の『大内宿』のお家の中を再現したような造りになっておりなかなか広く、通路は狭く作ってあるところもあるので迷路の中にさまよいこんでしまったような気分になりました。
特に驚いた点は農工具の量と種類の多さです。現代では見たこともないような農機具が入口すぐに置いてあり、昔の農作業を想像しては興味をひかれ、昔の農家の人々の生活に思いをはせました。
是非皆さんも『大内宿』で何百年も続く不便ではあるけれどもなんだか懐かしい日常に触れてみて下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。皆様のご参考になれれば幸いです。
今回の観光地はココ↓です。